JBossとGeronimoの違いは?

ここ最近Geronimo1.0リリースのニュースを良く見かけます。


RDBMSであれば各製品、機能や特性が異なるので住み分けがされていますが、J2EEの場合は機能が標準化されているので違いが分かりにくくなっています。
しかし、システム開発においては、ステークホルダーが納得する選定基準で、1つの製品に決定する必要があります。


Geronimoについては他のBlogにお任せするとして、ここではJBossについて考えてみたいと思います。


機能については、ユーザーとしての視点では、ほぼ同じ、もしくは差があってもすぐに埋めらる程度か、代替手段があると考えて大きな問題はないと思います。


機能以外の点では、JBossのキャッチフレーズの「Professional Open Source」という言葉に表されているように、資本主義とオープンソースの融合をこれまで以上に進めている点と考えます。
海外のメディアでは、しばしばLinuxApache、Bindなどを第1世代オープンソースJBossMySQLなどエンタープライズ用途のミドルウェアを第2世代オープンソースとカテゴライズしています。
第1世代オープンソースは、基本的にボランティアベースで開発されます。商用サポートが提供されることはあっても、ソフトウェア自体とは関係が薄いことが特徴です。
第2世代オープンソースは、中心的な開発者がサポートを提供する企業を設立する、開発者を社員として雇うなど、より積極的にビジネスとして展開しています。更には、JBossWebサービスの分散トランザクション技術買収に見るように、必要な技術を買収してオープンソースとして公開するといった動きまであります。オープンソースの開発モデルを取り入れた商用製品と考えた方が自然かもしれません。


Geronimoは、IBMの資本注入を受けていますが、第1世代オープンソースと同じピュアなオープンソース開発モデルを志向しているように見受けられます。Apache Foundation自体、利益追求を目的としていないことも考慮にいれる必要があります。


方針の違いであり、どちらが良いといった事は一概に言えませんが、企業の一員としては、商用製品の開発速度と信頼性、オープンソースのユーザー参加型開発と開発プロセスのオープン性がうまく組合わされば、すばらしいと思います。